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2014年03月25日

現代に甦る杉原千畝

 ソチオリンピックが終わり、2020年の東京オリンピックに向けて、今後、海外からの観光客も増え、日本や東京が大いに注目されるようになると考えられますが、日本のタバコ対策は遅々として進んでいません。

 1988年に国際オリンピック委員会が会場禁煙の方針を決め、ここ10年の開催国・都市は、屋内禁煙のルールを開催までに作りました。北京・ロシアに続き、4年後に冬季五輪を開く韓国も、2015年までに全飲食店を禁煙とする法改正を行いました。これで、アフリカの発展途上国を除くと、受動喫煙防止条例が無いのは北朝鮮と日本だけになりました。

 日本では「分煙」が広がっていますが、厚生労働省や東京都には、新たな規制を作成する気配すら見られません。世界保健機関(WHO)は「分煙は受動喫煙防止の効果が十分でない」と指摘しています。産業医大の調査によると、タバコの煙は中国の大気汚染で問題となった微小粒子状物質PM2.5を含み、喫煙室のその濃度は「北京なみ」とされています。特にパチンコ店や、タバコの煙が充満した飲食店・バーの従業員の健康被害は深刻です。日本では、受動喫煙が原因で死亡する成人が毎年6800人に上るとされています(厚生労働省研究班)。年間の労働災害認定死が約1000人であることを考えると甚大な健康被害と考えられ、早急に対策が必要とされます。

 第二次世界大戦中、リトアニアに赴任していた杉原千畝(すぎはらちうね)は外務省からの訓令に反して、ナチス・ドイツからの難民にビザを発給し、ナチスの毒ガスから6000人を救ったことで知られています。杉原は神奈川県に居を構えていましたが、ご存知のように、同じ神奈川県で、毒ガス(タバコの煙)から県民を守るために日本で初めての受動喫煙防止条例を作成したのが松沢成文氏です。

 この法律により、どれだけ多くの人命が救われることになったかは計り知れません。まさしく、命を救うビザです。この、命を救うビザを国民全員に発給すること、つまり、この法律を日本全国に広めタバコ規制を強めていくことが、毒ガスから国民の命を守ることにつながるのです。

 松沢氏は著書「JT,財務省、たばこ利権」の中で、国家権力による癒着の構造を明らかにし、タバコ規制を妨害する巨大利権に対して戦いを挑んでいます。自らの政治生命をかけて国民の命を守ろうとしている姿は、まさしく現代の杉原千畝といっても過言ではありません。

 ひとりでも多くの生命を救うために、松沢氏の活動を支え、その輪を広げていきましょう。

平成26年3月17日 下北沢トモクリニック 村上知文