スモークフリーコラム

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タバコは大きな死亡原因、そして老化を確実に早める

一般社団法人スモークフリージャパン 松沢しげふみ

 WHOも引用するイギリス・オックスフォード大学の研究者の推計では、2000年の日本国内の死亡者約96万人のうち、タバコを原因とする死亡者は約11万人に上り、その内訳は、がんが約6万1800人(55%)、心疾患が約2万1500人(19%)、呼吸器疾患が約2万人(18%)となっています。がんのうち約4万2200人が肺がん、呼吸器疾患のうち約1万1700人がCOPD(慢性閉塞性疾患)です。

 この数字は、2000年の病気以外のすべての死亡(他殺、自殺、交通事故死、転落・転倒死、溺死、窒息死、火災死、中毒死、その他の事故死)の合計7万3805人(人口動態統計調査)よりはるかに多いのです。
 また、国内の研究者の調査では、タバコを吸っていて病気で亡くなるリスクは、吸わない人と比べると、男性では消化器潰瘍が7.1倍、喉頭がん5.5倍、肺がん4.8倍、女性では肺がん3.9倍、COPD(慢性閉塞性疾患)3.6倍、心筋梗塞3倍となっています。この調査の結果では、男性の27.8%、女性の6.7%がタバコに関連した病気で亡くなっており、これらのデータを2005年の統計にあてはめると、年間死亡者約108万のうち、約20万人が原因で死亡したと推計しています。
 1994年にはイギリスの男性医師が、3万4439人を対象に行った大規模な追跡調査によって、喫煙者の平均寿命は非喫煙者より約10年も短いことがわかっています。
 また厚生労働省の調査でも、40歳の男性喫煙者は非喫煙者より3.5年も短くなるという数値が出ています。イギリスと日本とでは数値に違いはありますが、吸い続けると確実に人生が短くなるという点は同じです。

 タバコは健康に悪いどころか、死に直結しているのです。
 男性にとってもそうでしょうが、女性にとって特に深刻なことには、タバコは老化を早めるという調査結果が出ています。タバコの一酸化炭素やニコチンが皮膚の血流障害を起こし、シミ、しわを増やすのです。また、タバコをコラーゲンの生成を促すビタミンCを破壊するので、その結果老化が進んでしまいます。
 コラーゲンとは元々体内にあって腱や骨、軟骨、皮膚などに弾力性を持たせる働きをしています。体内で新陳代謝を繰り返しているのですが、、歳をとるに従ってどんどん新陳代謝の速度が落ちてくるのです。その結果、コラーゲンが古くなり、硬くなってしまって数々の老化現象が起こってくるのです。

 健康面においても重要なものですが、美容面においても大切な役割を担っています。肌にハリや潤いを与える効果があり、不測するとシミやしわ、たるみの原因になってしまうのです。近ごろではコラーゲンの効用が一般に浸透し、化粧水や料理などにもコラーゲン入りのものが多く出回るようになりました。
 女性は美容に気を使い、一生懸命お化粧に力を入れていますが、タバコを吸ったり、吸う人の身近にいたりする女性は、実はそうした努力を台無しにしているのです。タバコを吸わず、他人のタバコの煙を吸い込まなければ、お化粧をしなくてもいきいきとした素肌を保てるでしょう。
 老化以上に深刻なことには、タバコは男女共に不妊の原因になっているということです。タバコを吸っていると、女性の卵子の染色体異常が増えて不妊を引き起こし、体外受精の成功率も低くなるというのです。本人が喫煙しなくても、受動喫煙にさらされているだけで不妊の原因になるのです。タバコは命を縮め、死に直結し、老いを早めるだけでなく、生まれてくる新しい命をも減らしてしまうのです。

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